概要[編集 | ソースを編集]

語学堂(어학당)とは韓国の大学に付属している韓国語教育機関。外国人や在外韓国人を対象に韓国語教育を行う。通常3ヵ月を1学期と定めており、3〜5月を春学期、6〜8月を夏学期、9〜11月を秋学期、12月〜2月を冬学期とする語学堂が多い。1級から6級まであり、1・2級を初級、3・4級を中級、5・6級を高級と呼ぶ。韓国語能力試験TOPIK)の級のレベルとほぼ同じである。

詳細[編集 | ソースを編集]

3ヶ月で1学期としているものの、実際には3週間ほどの学期休みがあるため、2 ヶ月ほど通った後に3週間ほどの学期休み(방학)を挟んで次の級が始まるというスケジュールである。

通常入学時にレベル分けテストを受けて級が決定される。 滞在ビザはD4ビザを取得して語学堂に通う学生が最も多いが、交換留学生のD2ビザワーキングホリデーや結婚移民のビザで通う学生も少なくない。また国籍は韓国だが海外で生まれ育ち第二言語として韓国語を学ぶ学生もおり様々である。 語学堂により異なるが中国人と日本人の割合はどの語学堂でも比較的高いようである。

有名な語学堂として最も最初に挙げられるのは延世大学語学堂である。語学堂界の名門と言える。他、国立ソウル大学言語教育院、梨花女子大学語学堂、西江大学語学堂、漢陽大学語学堂などが有名である。

午前クラスと午後クラスに分かれていて、選択できる場合が多い。なお午前クラスが圧倒的に人気であるが、午後クラスのほうが学費が多少安い場合が多い。

科目は通常4科目であり、リスニング(듣기)、リーディング(읽기)、ライティング(쓰기)、スピーキング(말하기)である。

入学資格は高校卒業以上としている語学堂がほとんどである。実際に在籍している学生も韓国での進学(大学・大学院)に備えて韓国語を学んでいる学生が最も多い。ただ他の国籍者に比べ、日本人は比較的年齢層が高く、社会人経験のある学生の比率が高いほうである。

余談[編集 | ソースを編集]

  • 進級は難しくない場合が多く、スムーズに次の級へ進級する学生がほとんどだが、5級から授業がグンと難しくなるため、6級へ進級できず再び5級を履修するケースが散見される。一部では5級の壁と呼ばれているそうな。
  • 西江大学語学堂は会話の習得に優れているという評判が高く、実際に西江大学の語学堂生に会うと初級の学生でも積極的に会話に参加していることが多い。
  • 6級まで履修した後のコースとして7級や研究班と呼ばれるクラスを用意している語学堂もある。
  • 一般的に3級までは韓国語でのスムーズな意思疎通がまだ難しいため、クラス内の共通言語が英語となり、4級からは韓国語で最低限の意思疎通が可能になり、なるべく韓国語を話したい学生も増えてくるため、クラス内の共通言語が韓国語になる傾向がある。
  • 1学期の間に中間考査と期末考査がある場合がほとんどである。
  • 語学堂の入学手続きは個人でも行えるが、留学エージェントを通じて行う場合も多い。個人で行うメリットは安く上がる点であり、留学エージェントを通すメリットは何かあった時のセーフティネットになるという点である。実際に道端で倒れて病院に搬送されたのち留学エージェントに連絡がいき対応してもらったケースもあり、韓国語と英語のどちらかで意思疎通が可能なレベルに達していなければ、エージェントを通すのが無難だという意見もある。
  • 語学堂によっては寄宿舎が準備されている。1人部屋・2人部屋・校内・校外等は大学により様々なため、語学堂を選ぶ際はどのような寄宿舎があるかも見て、よく検討する必要がある。
  • 留学保険は語学堂指定の保険に加入義務がある場合が多い。指定の保険が無ければ予め日本で個人で加入しておくのが無難である。なお韓国の国民健康保険はD4ビザの場合6ヶ月後に自動加入となるため、学校指定の留学保険はそれまでの6ヶ月間をカバーする保険であることが多い。
  • 語学堂の授業は韓国語能力試験(TOPIK)を意識した授業内容となっている場合が多く、授業を受けていれば自然とTOPIK対策ができている計算である。語学堂の6級を終える頃にはTOPIK6級を取得できるレベルに達しているケースが多い。